精選版 日本国語大辞典 「中通」の意味・読み・例文・類語
なか‐どおり‥どほり【中通】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙
- ① 中央部の往来。本通りと裏通りとの間の往来。
- [初出の実例]「丁ど気海の穴は、其の左右の腎の臓の中間(ナカ)通りに当って居て」(出典:志都の岩屋講本(1811)下)
- 「仲通(ナカドホ)りの骨董屋」(出典:当世少年気質(1892)〈巖谷小波〉二)
- ② 中間に位置するもの。
- ③ 近世初期の遊里で、大夫の次の位置にある遊女、すなわち天職の異名。
- [初出の実例]「中通(ナカドヲ)り。天職をさしていふ」(出典:評判記・色道大鏡(1678)一)
- ④ 「なかどおりおんな(中通女)」の略。
- ⑤ =ちゅうどおり(中通)②
- [初出の実例]「中通(ナカドホ)りの引込(ひっこみ)だナ」(出典:滑稽本・和合人(1823‐44)三)
- ① 中央部の往来。本通りと裏通りとの間の往来。
- [ 2 ] 福島県中央部の地域名。阿武隈川・久慈川の流域を占め、福島・二本松・郡山・須賀川・白河・田村の六市と伊達・安達・岩瀬・西白河・東白川・石川・田村の七郡とから成る。
ちゅう‐どおり‥どほり【中通】
なか‐どおし‥どほし【中通】
- 〘 名詞 〙 釣り竿の一つ。手元に糸巻をつけ水深に応じて、糸を調節し、竹のしんを貫いて糸を竿先から出すようにした竿。はぜ・しろぎす竿など。