デジタル大辞泉
「人悪」の意味・読み・例文・類語
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ひと‐わろ・し【人悪】
〘形ク〙
※
落窪(10C後)一「さてもえあるまじかりければなむ。人しれず人わろく」
※苔の衣(1271頃)三「人わろく御なみだのこぼるるを」
② 恥ずかしい。てれくさい。きまりが悪い。
※
古今著聞集(1254)八「車の音はるかにきこえしかば、〈略〉いよいよ心まよひせられて、人わろき程にいそぎのられぬ」
ひとわろ‐げ
〘形動〙
ひとわろ‐さ
〘名〙
ひと‐わる・い【人悪】
〘形口〙 ひとわる・し 〘形ク〙
※
源氏(1001‐14頃)
帚木「人わるくはしたなかりける御物語かな」
② 性質などがひねくれている。
※玉塵抄(1563)三「熊が䟽を上て裴がかんきょくに侫邪に人わるいことをまうしたぞ」
ひとわる‐げ
〘形動〙
ひとわる‐さ
〘名〙
ひと‐わる【人悪】
〘名〙 (形動) 人が悪いこと。性質の悪いこと。また、そのさま。
※
洒落本・廓宇久為寿(1818)後「床のうへに大安坐
(おおあぐら)銀
(しろ)の
煙管を、ヤニサにかまへて、人悪
(ヒトワル)の太平らく」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報