光岳(読み)テカリダケ

デジタル大辞泉 「光岳」の意味・読み・例文・類語

てかり‐だけ【光岳】

静岡長野県境赤石山脈南部にある山。標高2591メートル。山頂南西部の大井川源流部は原生自然環境保全地域指定されている。山頂部にはハイマツ群落があり、その分布南限といわれる。三隅みすみ岳。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「光岳」の意味・わかりやすい解説

光岳 (てかりだけ)

赤石山脈最南部,長野・静岡県境に位置する山。標高2591m。山名は,頂上の西方にある二つの巨岩夕日に光るのが,山麓から見えるからだとされる。日本で標高2500mを超える山としては最南端にあって,ハイマツの南限に当たっている。展望は,針葉樹に囲まれているので,あまりよくない。光岳と東のイザルガ岳(2540m)との間は,標高2500~2550mの広く平たんな浸食小起伏面で,センジガ原(静高平)と呼ばれている。平たんな地形は,主稜と平行する多くの凹地とそれを囲む高まりからなっている。凹地底には湿性高山植物,一部には大型の植被構造土がみられ,訪れる人も少ない別天地である。光岳小屋はセンジガ原の一隅にあり,直下の南斜面は中俣沢の大崩壊地となっている。登山路は寸又峡温泉からが最短である。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「光岳」の意味・わかりやすい解説

光岳【てかりだけ】

長野県,静岡県の境,赤石山脈の南端にある山。標高2592m。日本で標高2500m以上の山としては最南端にあり,ハイマツの南限に当たる。山頂の西には光岩(てかりいわ)とよばれる石灰岩の岩峰があり,山名の由来にもなっている。南アルプス国立公園に属し,日本百名山にも選ばれている。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「光岳」の意味・わかりやすい解説

光岳
てかりだけ

静岡県榛原(はいばら)郡川根本町(かわねほんちょう)と長野県飯田市(いいだし)との境界にある赤石山脈(あかいしさんみゃく)南部の山。標高2592メートル。三隅岳(みすみだけ)ともよばれる。南アルプス国立公園内にあり、山稜(さんりょう)部は平坦(へいたん)面が広く、草原状のお花畑、二重山稜とよぶ高山地形など特異である。山頂南西部側の寸又川(すまたがわ)源流部は原生自然環境保全地域に指定されている。山頂直下にある光岩周辺のハイマツ群落はその南限といわれる。登頂の最短コースは、飯田市下栗から易老(えきろう)渡、易老岳を経るもので、片道8時間。

[北川光雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

事典・日本の観光資源 「光岳」の解説

光岳

(長野県・静岡県)
日本百名山」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android