北村農場(読み)きたむらのうじよう

日本歴史地名大系 「北村農場」の解説

北村農場
きたむらのうじよう

北村字豊里とよさとにあった小作農場。明治二七年(一八九四)山梨県中巨摩なかこま鏡中条かがみなかじよう(現南アルプス市)の資産家北村雄治が、同年一月の現地調査をもとに、岩見沢村字狐森きつねもりを中心に石狩川沿岸の国有未開地一四〇万坪の貸下げを受けて開設。農場管理人は北村都八であった。雄治は事務所・倉庫・居小屋を建て、同年山梨県から三〇戸の小作人を入れたのを手始めに、富山県・福井県・石川県・新潟県などから、以後三年間で一五〇戸の小作人を招き入れ大農場の基礎を築いた。農作物はおもに豆類・麦類であったが、水害に対処するため、比較的水害にも強い水稲栽培を試み、同三四年隣接する札幌製糖会社の貸下地一四三万坪を譲り受け、農場内のかがみ沼に米国製の揚水ポンプを据付けて三年間水稲栽培を試みた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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