和らげる(読み)ヤワラゲル

デジタル大辞泉 「和らげる」の意味・読み・例文・類語

やわら・げる〔やはらげる〕【和らげる】

[動ガ下一][文]やはら・ぐ[ガ下二]
おだやかになるようにする。「怒りを―・げる」「苦痛を―・げる」
わかりやすくする。くだいた言い回しにする。「表現を―・げる」
[類語]緩衝和らぐ緩和融和和む弛緩間延び

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精選版 日本国語大辞典 「和らげる」の意味・読み・例文・類語

やわら・げるやはらげる【和】

  1. 〘 他動詞 ガ下一段活用 〙
    [ 文語形 ]やはら・ぐ 〘 他動詞 ガ下二段活用 〙
  2. おだやかにする。なごやかにさせる。平穏にする。
    1. [初出の実例]「上下を斉へ和気弖(やはらケテ)動き無く静かに有らしむるには、礼と楽と二つ並べてし、平けく長く有るべし」(出典:続日本紀‐天平一五年(743)五月五日)
    2. 「天地をなびかし、おに神の心をやわらげ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜下)
  3. むずかしいものを、くだいてやさしいものにする。平易にする。わかりやすくする。
    1. [初出の実例]「彼帝の御とき梨壺の五人に仰せて、万葉集をやはらげられしもこの御すすめとぞ、順、筆をとれりける」(出典:十訓抄(1252)七)
  4. やわらかくする。
    1. [初出の実例]「草木を育てるに、土をやはらげたり、肥ししたりして、丹誠するのが信心で」(出典:文明開化(1873‐74)〈加藤祐一〉二)

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