デジタル大辞泉
「地道」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
じ‐みち ヂ‥【地道】
〘名〙
① (形動) 静かに歩くこと。ふつうの
速度で歩くこと。特に、
馬術で、馬をふつうの速度で進ませること。また、そのさま。
緩歩。なみ足。
褻道(けみち)。地乗り。⇔
早道(はやみち)。
※弓張記(1450‐1500頃か)「ちみちと、今人のよくいふ言葉也。けみちといふべし」
※俳諧・広原海(1703)八「
落延てからは地道の
膝栗毛」
② (形動) 手堅く着実なこと。かけひきなく堅実なこと。じみでまじめなこと。また、そのさま。
※浮世草子・
傾城禁短気(1711)三「地道
(ヂミチ)の
奉公に出さんとすれば針手が利かず」
※
歌舞伎・
幼稚子敵討(1753)五「知らぬ呉服商売より、やっぱり知った盗するが地道じゃわい」
③ 地下につくった道。地下道。ちどう。
※軍法極秘伝書(1579頃か)五(
古事類苑・兵事一四)「地道
(ヂミチ)の事」
ち‐どう ‥ダウ【地道】
〘名〙
① 大地にそなわる性質、または法則。
※童子問(1707)上「故其暁レ道受レ教。不三啻若二地道之敏レ樹一」 〔易経‐繋辞下〕
② 地下に設けた道路。地下道。
※
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈
仮名垣魯文〉一一「茲に歳ありて都て風情を穿つや地道
(チダウ)の如く、流行に疾こと伝信機の
音便を待たず」 〔後漢書‐袁紹伝〕
③ (形動) (馬を並み足で進ませる意の
馬術用語から) 手堅く着実なこと。また、そのさま。じみち。
※浮世草子・
武道伝来記(1687)八「人は地道
(チダウ)なるこそよけれ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の地道の言及
【城攻め】より
…城壁の高さは5~8mであったから,まず距闉(きよいん)と呼ぶ,城壁より高い土山を作り,城内を俯瞰(ふかん)し,攻撃の指揮をすると同時に,火矢や弩(ど)石をここから発射もする。一方,地道と呼ぶトンネルを掘って城内に通じさせたり,付近の河川をひいて水攻めにするのも常套手段である。攻城法がかなり進んだ宋代,《武経総要》にのせる地道は次のようにして掘られた。…
※「地道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」