大幣(読み)オオヌサ

デジタル大辞泉 「大幣」の意味・読み・例文・類語

おお‐ぬさ〔おほ‐〕【大幣】

大祓おおはらえのときに用いる大串につけた、ぬさはらえのあと、人々がこれを引き寄せて身のけがれをそれに移して、川に流したという。
「―の引く手あまたになりぬれば思へどえこそ頼まざりけれ」〈古今・恋四〉
1引用の歌から》引っ張りだこ。また、気の多いこと。
「―になりぬる人のかなしきは寄る瀬ともなくしかぞ泣くなる」〈大和・一六〇〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「大幣」の意味・読み・例文・類語

たい‐へい【大幣】

〘名〙
践祚大嘗祭にあたり、伊勢神宮以下一定の神社に奉る幣帛大奉幣。おおみてぐら。
続日本紀‐大宝二年(702)七月己巳「在山背国乙訓郡火雷神。毎旱祈雨。頻有徴験。冝大幣及月次幣例
② 大きな御幣

おお‐みてぐら おほ‥【大幣】

〘名〙 (「おお」は接頭語) 神前のお供え物。
延喜式(927)祝詞「献るうづの大幣帛(おほみてぐら)を、安幣帛の足幣帛と、平らけく安らけく聞し食せと」

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