デジタル大辞泉
「好事」の意味・読み・例文・類語
こう‐ず〔カウ‐〕【好事】
珍しい変わった物事を好むこと。また、風流を好むこと。物好き。こうじ。
「余裕ある人に共通な―を道楽にしている」〈漱石・門〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
こう‐じ カウ‥【好事】
〘名〙
※
正法眼蔵(1231‐53)法華転法華「ただ
鬢髪をそるなほ好事なり」 〔五代史‐唐明宗紀〕
※
菅家文草(900頃)二「傷
二巨三郎
一、寄
二北堂諸好事
一」
※詩序集(1133頃)感懐詩序〈
藤原明衡〉「洛陽好事、可
二五六輩
一」
いい‐こと【好事】
[1] 〘名〙
① よいこと。おもしろいこと。楽しいこと。特に
男女の
事柄についていう。
※
洒落本・
辰巳之園(1770)「忠五久しいの。いい事でもあるか」
② よいめぐりあわせ。好運。
③ (「に」を伴って)
口実にして付け込むこと。よい機会。
好都合。
※
人情本・孝女二葉錦(1829)初「某
(わたし)がずるけると、またいい事にして、若いものもずるけますし」
[2] 〘感動〙 相手に念を押す時に用いる
女性語。おもに同等以下の相手にいう。→
こと(事)(二)③(ハ)。「いいこと。あの角を右にまがるのよ」
こう‐ず カウ‥【好事】
〘名〙 (形動)
① めずらしいことや変わったことに
興味を持つこと。また、風流を愛すること。こうじ。
※
連理秘抄(1349)「好事之倫、各正
二其志
一吟
二詠性情
一者、可
レ成
二思無
レ邪之一助
一焉」
※
仮名草子・
浮世物語(1665頃)二・六「京・大坂の好事
(カウズ)の者潮干の遊に集り」
すき‐ごと【好事】
〘名〙
※伊勢物語(10C前)七一「かの宮にすきごといひける女」
② 物好きなこと。
※竹取(9C末‐10C初)「『たつのくびの玉取りえずは、帰り来な』とのたまへば、〈略〉かかるすき事をしたまふ事とそしりあへり」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「好事」の読み・字形・画数・意味
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