普及版 字通 「始(漢字)」の読み・字形・画数・意味
始
常用漢字 8画
[字訓] はじめ・はじめる・はじまる
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
字の初形はに作る。以は初形(し)、耜(し)の初文。〔説文〕十二下に「女の初なり」とし、台(たい)声とするが、声が異なる。台は厶(し)(・耜(すき))を、祝を収める器(さい)の前におく形で、耜を清める儀礼をいう。その儀礼に女子があずかるのは、農耕儀礼と生子儀礼との相関を示すものであろう。農耕の開始にあたって耜を清める儀礼があり、それがまた生子儀礼としても用いられて、始生・初生の意となる。
[訓義]
1. はじめ。農耕の始めの儀礼として、農具を清める。はじめる、はじまる。
2. はじめに、はじめて。
3. すべてことのはじめ、ときのはじめをいう。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕始 ハジメ・セム・ミチ 〔字鏡集〕始 セム・ハジメ・ウム・ハジム・イマシ・ミチ
[語系]
始sji、才dzは声近く、はじめの意があり、また似ziには始めをつぐ意がある。
[熟語]
始▶・始冠▶・始願▶・始基▶・始業▶・始▶・始元▶・始原▶・始古▶・始作▶・始室▶・始終▶・始秋▶・始春▶・始初▶・始節▶・始祖▶・始創▶・始卒▶・始年▶・始望▶・始末▶・始立▶・始梁▶
[下接語]
開始・懐始・起始・建始・元始・原始・古始・更始・四始・資始・終始・正始・創始・太始・肇始・二始・年始・反始・本始・無始・有始
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報