普及版 字通 「姦(漢字)」の読み・字形・画数・意味
姦
9画
(異体字)
9画
[字訓] よこしま・わるい
[説文解字]
[金文]
[字形] 会意
女を三人合わせた形。〔説文〕十二下に「厶(し)(私)するなり。三女に從ふ」とし、重文を録するが、その字は悍の古文である。二女に従うものは(だん)、「訴ふるなり」と訓する。厶字条九上に「姦なり」とあり、邪悪の意。〔荘子、徐無鬼〕に「夫(そ)れは和を好みて姦を惡(にく)む」、〔左伝、文十八年〕に「賄を竊むを盜と爲し、を盜むを姦と爲す」とあって、もと神を(けが)す行為をいう。神の邪悪なるものを神姦という。
[訓義]
1. よこしま、わるい。
2. ぬすむ、わたくしする。
3. みだる、みだら。
4. 奸と通用する。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕姦 カシカマシ・ヨコサマ・アザムク・カマヒスシ・イツハル・ミダリガハシ・サハク・サハガシ・ササヤク・カタマシ・ヌスム・ヒスカニ・サマ・アハス 〔字鏡集〕姦 モタ・ミダリガハシ・アザムク・ササヤク・サマ・ヨコサマ・カタマシ・カシカマシ・イツハル・ヲカス・ヌスム・アハス・ヒガム・カマビスシ・サハカシ・サハク・アタ
[熟語]
姦穢▶・姦悪▶・姦意▶・姦▶・姦隠▶・姦婬▶・姦▶・姦▶・姦枉▶・姦譌▶・姦▶・姦獪▶・姦回▶・姦黠▶・姦猾▶・姦官▶・姦▶・姦軌▶・姦欺▶・姦▶・姦偽▶・姦逆▶・姦渠▶・姦凶▶・姦曲▶・姦▶・姦計▶・姦▶・姦譎▶・姦▶・姦険▶・姦言▶・姦故▶・姦巧▶・姦行▶・姦狡▶・姦豪▶・姦昏▶・姦詐▶・姦差▶・姦細▶・姦讒▶・姦市▶・姦私▶・姦事▶・姦邪▶・姦▶・姦所▶・姦胥▶・姦色▶・姦心▶・姦臣▶・姦人▶・姦声▶・姦説▶・姦銭▶・姦▶・姦▶・姦臧▶・姦▶・姦賊▶・姦智▶・姦鋳▶・姦▶・姦通▶・姦逓▶・姦諂▶・姦徒▶・姦蠹▶・姦盗▶・姦党▶・姦道▶・姦▶・姦匿▶・姦貪▶・姦佞▶・姦媚▶・姦非▶・姦▶・姦富▶・姦夫▶・姦婦▶・姦伏▶・姦▶・姦謀▶・姦妄▶・姦罔▶・姦暴▶・姦朋▶・姦民▶・姦門▶・姦▶・姦雄▶・姦乱▶・姦濫▶・姦利▶・姦吏▶・姦良▶・姦隷▶・姦路▶
[下接語]
遏姦・陰姦・外姦・詰姦・糾姦・圉姦・禦姦・強姦・矯姦・禁姦・愚姦・豪姦・告姦・作姦・止姦・刺姦・宿姦・除姦・縄姦・飾姦・神姦・折姦・潜姦・蔵姦・大姦・停姦・佞姦・発姦・犯姦・伏姦・弁姦・保姦・防姦・和姦
9画
(異体字)姦
9画
[字訓] わるもの
[字形] 形声
声符は干(かん)。干におかす意がある。奸の繁文とみるべき字であるが、〔玉〕には姦の俗字とする。奸・姦両字の声義において用いる。
[訓義]
1. たわける。
2. わるもの。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 比須加和佐(ひすかわざ)、、太波久(たはく) 〔名義抄〕 ヲカス・ヒスカワザ・カタマシ・カタム・モタ・タタフ
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報