デジタル大辞泉 「実在」の意味・読み・例文・類語 じつ‐ざい【実在】 [名](スル)1 実際に存在すること。現実にあるもの。「実在の人物」「この世に実在しない生物」2 哲学で、㋐意識から独立に客観的に存在するもの。㋑生滅変転する現象の背後にあるとされる常住不変の実体。本体。[類語]実存・現実・存在・実際・実地・実情・実態・実相・現状・事実・実まこと・現うつつ・本当・現存・現在・厳存げんそん・存立・所在・既存・存そんする・在ある・居いる 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「実在」の意味・読み・例文・類語 じつ‐ざい【実在】 〘 名詞 〙① ( ━する ) 実際に存在すること。現実にあること。[初出の実例]「物の実在の情形を精確に考察するは、緊要にして益あるの事なりと思へり」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉五)「燦爛(さんらん)たる彩光は、炳乎(へいこ)として昔から現象世界に実在して居る」(出典:草枕(1906)〈夏目漱石〉三)[その他の文献]〔墨子‐非儒下〕② 哲学で、想像・幻覚ではなく、事物・事象として存在するもの。[初出の実例]「自分の存在に無関係な外界の実在を仮定する事は」(出典:物理学と感覚(1917)〈寺田寅彦〉)③ 哲学で、絶えず生滅変化する現象の奥にあると考えられる、常住不変の存在。たとえば、プラトンのイデアの世界、カントの物自体の類。形而上学的実在など。〔哲学字彙(1881)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例