岩泉町(読み)いわいずみちよう

日本歴史地名大系 「岩泉町」の解説

岩泉町
いわいずみちよう

面積:九八九・〇二平方キロ(境界未定)

下閉伊郡の北西部に位置し、大部分北上高地が占める。同高地を水源に東に流れて太平洋に注ぐ小本おもと川の流域にあって、わずかに東端小本地区で海に面する。南は田老たろう町・宮古市・新里にいさと村・川井かわい村、西は岩手郡葛巻くずまき町・同郡玉山たまやま村・盛岡市、北は田野畑たのはた村・普代ふだい村・九戸郡野田のだ村・久慈市・九戸郡山形やまがた村に接する。JR岩泉線が中央山中を走って岩泉―宮古間を結び、海岸には三陸縦貫鉄道が通る。

岩泉町
いわいずみまち

[現在地名]岩泉町岩泉

享保一六年(一七三一)野田藤兵衛の給地千本せんぼんに新町建設の願いが出され千本町と称して、毎月三の日の三斎市が開設されたのがはじまり。しかし小本おもと街道にはすでに宮古通かど村に当時は同じ三の日の三斎市が立っており、千本町には商物が出回らなかったため、享保一九年市日を四の日に変更することを願出てようやく町場としての確立をみた。その後、岩泉町と改称。岩泉地方の製鉄業の発展にともない開発基地的な性格をもつようになり、米問屋・酒屋・質屋・烟草屋・糀屋などの商家が軒を並べた。

岩泉町
いわいずみちよう

[現在地名]八戸市岩泉町

八戸城下の東南端に位置する武家町。東と北は朔日ついたち町、西は長横ながよこ町、南は類家るいけ村に接する。中央を北西から南東の方向に街路が通り、西南端で鉤形となる。文久年間(一八六一―六四)八戸御城下略図に岩泉丁とあり、下級の諸士名がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「岩泉町」の意味・わかりやすい解説

岩泉〔町〕
いわいずみ

岩手県北東部,太平洋に注ぐ小本川中流の山間盆地にある町。1922年町制。1956年大川村小本村安家村,有芸村の 4村と合体,翌 1957年小川村を編入町名は岩層から水が出ることによる。町域の大部分が山林原野で,昔からウマの産地であったが,1930年乳業会社が入って乳製品を生産したため山地での酪農が発展。広大な町域は観光資源に恵まれ,日本三大鍾乳洞の一つである龍泉洞があり,「岩泉湧窟およびコウモリ」として,また日本最長鍾乳洞といわれる安家洞イヌワシ繁殖地が国の天然記念物に指定されている。西部は外山早坂高原県立自然公園に属し,シラカバの美しい早坂高原がある。東部の太平洋沿岸部には,茂師海岸(もしかいがん)や展望の名所熊の鼻があり,三陸復興国立公園に属する。JR岩泉線,三陸鉄道北リアス線が通じ,国道45号線,340号線,455号線が通る。面積 992.36km2(境界未定)。人口 8726(2020)。

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