デジタル大辞泉
「幼気」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
いたい‐け【幼気】
〘形動〙
① 幼くてかわいらしいさま。素朴なさま。また、子どもなどのいじらしいさま。
※中華若木詩抄(1520頃)上「詩は、〈略〉いたいけながよいなり」
※玉塵抄(1563)三五「おさなうて年もいかぬいたいけなと云て」
② 幼稚で愚かなさま。
※
大乗院寺社雑事記‐文明一一年(1479)一一月朔日紙背「いたいけおかしき事にて候由申候」
③ (物などが)小さくて愛すべきさま。
※看聞御記‐嘉吉三年(1443)二月二一日「いたいけなる小庭也」
※
洒落本・傾城觿(1788)「心ざしやさしくいたいけにて」
[語誌]形容詞的に用いる際には、鎌倉時代頃までは「いたいけす+たり」の形を取るが、室町時代頃に「いたいけなり」という形容動詞形が現われて定着した。
いたいけ‐さ
〘名〙
いたいけ‐・す【幼気】
〘自サ変〙 かわいらしく見える。かわいらしいと感じる。
※
平家(13C前)六「いたひけしたる
小女房、顔ばかりさしいだいて」
※
弁内侍(1278頃)寛元五年「かしらけづらずといふ木の、小さくていたいけしたるを」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報