御寝(読み)ギョシン

デジタル大辞泉 「御寝」の意味・読み・例文・類語

ぎょ‐しん【御寝】

寝ることの意の尊敬語。おやすみ。
「長き夜すがら―もならず」〈平家・三〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「御寝」の意味・読み・例文・類語

お‐よ・る【御寝】

〘自ラ四〙 (「およる(御夜)」を動詞化した語) 「寝る」の尊敬語。おやすみになる。多く女性が用いる。およんなる。→おひるなる
古今著聞集(1254)五「月をも御覧ぜで、御よるなれば、この御ふみ参らするに及ばず」
人情本・清談若緑(19C中)四「アノ、お前様(まへさん)、モウお寝(ヨ)りましたかエ」
[語誌]動詞として確立した中世後期には、敬意の高い女房詞として用いられ、近世初期に一般女性にも使用が広がる。

ぎょ‐しん【御寝】

〘名〙 就寝就眠の意の尊敬語。おやすみになること。ぎょし。げし。
※後二条師通記‐寛治七年(1093)三月一二日「日時僧名、大間検校三通、主上雖御寝、触女房之」 〔漢書‐王莽伝〕

ぎょ‐し【御寝】

〘名〙 「ぎょしん(御寝)」の変化した語。
歌舞伎・高麗大和皇白浪(1809)五立「御寝(ギョシ)になる時に、この紐をお引き遊ばせ」

げ‐し【御寝】

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