デジタル大辞泉
「御袋」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
お‐ふくろ【御袋】
〘名〙 (「お」は
接頭語) 母親を敬っていう語。また、母親を親しんで呼ぶ語。現在では、他人に対してへりくだって自分の母をいう場合が多い。⇔
おやじ。
※康富記‐享徳四年(1455)正月九日「今日室町御姫君御誕生也、御袋大舘兵庫頭妹也」
※社会百面相(1902)〈
内田魯庵〉
鉄道国有「拙父
(おやぢ)と阿母
(オフクロ)と竊々
(こそこそ)相談して」
[語誌](1)本来、母親の敬称で、高貴な対象にも使用したが、徐々に待遇価値が下がり、近世後期江戸語では、中流以下による
自他の母親の称となった。
(2)「随・皇都午睡‐三」に「廿より卅二三才迄を中年増と云。夫より上を年増と唱へ極年をお袋とも婆々アとも云」とあるように、特に
老女や
老母を指すこともあった。
(3)現在では、
謙称として、他人に対してへりくだって自分の母を言うことが多い。→
おやじ
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報