戯心(読み)たわぶれごころ

精選版 日本国語大辞典 「戯心」の意味・読み・例文・類語

たわぶれ‐ごころたはぶれ‥【戯心】

  1. 〘 名詞 〙 たわむれの心。ふざけた気分。本気でない心。ざれごころ。たわむれごころ。
    1. [初出の実例]「走り書いたる手の、薄様に書きたる、懐よりすでに見えつるを〈略〉たはぶれごころに乞ひつれど、笑ひて出ださずなりぬ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)内侍督)

たわむれ‐ごころたはむれ‥【戯心】

  1. 〘 名詞 〙たわぶれごころ(戯心)
    1. [初出の実例]「千花子は本気であったか、戯(タハム)れ心であったかは分らぬ」(出典禽獣(1933)〈川端康成〉)

たわれ‐ごころたはれ‥【戯心】

  1. 〘 名詞 〙 たわむれのこころ。あそびごころ。たわぶれごころ。
    1. [初出の実例]「世の中にあるにもあらずなりしよりたはれごころもうせはてにしを」(出典:尊経閣本重家集(1004頃))

ざれ‐ごころ【戯心】

  1. 〘 名詞 〙 たわむれの気持。あだめいた心。風流心。しゃれけ。
    1. [初出の実例]「いかにうつくしき君の御され心なり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)乙女)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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