打振(読み)うちふるう

精選版 日本国語大辞典 「打振」の意味・読み・例文・類語

うち‐ふる・う ‥ふるふ【打振】

〘他ハ四〙 (「うち」は接頭語)
※枕(10C終)二五九「かけ竹うち割りなどして、いと神々しうしたてて、うちふるひ祈ることども、いとさかし」
古本説話集(1130頃か)四〇「はだかなるわが身にかかるしら雪はうちふるへども消えせざりけり」
③ 「うちふるいて」の形で、あるだけの人員全部動員して事にあたるさまをいう。
※古活字本毛詩抄(17C前)一八「打ふるうて出仕したらば、何たる乱かでかうずをうぢゃ程にぞ」

うち‐ふ・る【打振】

〘他ラ五(四)〙 (「うち」は接頭語)
① 刀や棒などを振りまわす。枝などをゆする。また、物を強く振り動かす。うちふるう。
落窪(10C後)一「火をうちふりて」
太平記(14C後)三一「右の手にて件の太刀を打振(うちフリ)打振、近付く敵を打払て」
② 手や頭などをしきりに前後左右などに動かす。うちふるう。
源氏(1001‐14頃)紅葉賀「身の袖うちふりし心知りきや」
※浄瑠璃・平家女護島(1719)三「宗清常盤(ときは)に目もやらず顔打ふって独言

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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