撫で付ける(読み)ナデツケル

デジタル大辞泉 「撫で付ける」の意味・読み・例文・類語

なで‐つ・ける【×撫で付ける】

[動カ下一][文]なでつ・く[カ下二]なでて押しつける。特に、乱れた髪をくしや手で押しつけて整える。「髪を―・ける」
[類語]なでるさするこする擦る撫で下ろす撫で上げる逆撫で愛撫撫ぜるする撫で回す

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精選版 日本国語大辞典 「撫で付ける」の意味・読み・例文・類語

なで‐つ・ける【撫付】

  1. 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]なでつ・く 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 撫でて付着させる。撫でるようにしておしつける。
    1. [初出の実例]「御ぐしの末の、所せうひろごりたるを、いとくるしとおぼして、額などなでつけておはするに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)柏木)
    2. 「あさの葉に思ふ事をばなでつけて六月はつる御祓をぞする〈源師時〉」(出典:堀河院御時百首和歌(1105‐06頃)夏)
  3. 乱れた髪を櫛(くし)などでかきあげて整える。
    1. [初出の実例]「くらべこしふりはけがみもなでつけてむかへし駒は君にあぐべき」(出典:狂歌・堀河百首題狂歌集(1671)秋)
    2. (むすめご)達の髪をなで付」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)五)
  4. 自分になつかせ親しませる。
    1. [初出の実例]「不朝とも伐たりなんどもせいでなでつけて置をも羇縻州と云ぞ」(出典:史記抄(1477)九)
    2. 「民百姓をなでつけて」(出典:古活字本荘子抄(1620頃)八)

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