擦擦・摩摩(読み)すれすれ

精選版 日本国語大辞典 「擦擦・摩摩」の意味・読み・例文・類語

すれ‐すれ【擦擦・摩摩】

〘名〙 (形動) (「すれずれ」とも)
摩擦の多いこと。互いにいがみ合い、仲の悪いさま。
浄瑠璃猿丸太夫鹿巻毫(1736)二「二人は互にすれすれの、会釈礼義もあらばこそ」
道草(1915)〈夏目漱石〉七八「二人の間柄が擦(ス)れ擦(ス)れになると、細君の心は段々生家(さと)の方へ傾いて行った」
② 触れ合いそうなほど近いこと。また、そのさま。
※俳諧・武玉川(1750‐76)八「すれずれに三人くらす和中散」
③ もう少しで、ある規準限界に達しそうなこと。また、そのさま。きわどいさま。
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉五「むき出しの棚とすれすれの高さになって居る」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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