敬白(読み)ケイハク

デジタル大辞泉 「敬白」の意味・読み・例文・類語

けい‐はく【敬白】

《うやまい謹んで申し上げるの意》手紙願文がんもんなどの末尾に用いる語。「謹啓」と対応する。敬具。「亭主敬白
[補説]古くは「けいびゃく」といった。
[類語]敬具謹言拝具草草怱怱かしこ頓首不一不二

けい‐びゃく【敬白】

けいはく(敬白)

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精選版 日本国語大辞典 「敬白」の意味・読み・例文・類語

けい‐はく【敬白】

〘名〙
① うやまって申し上げること。つつしんで申し上げること。けいびゃく。
※文明本節用集(室町中)「敬白 ケイハク」 〔釈名‐釈書契
② 願文や手紙などの末尾に用いる挨拶(あいさつ)ことば。敬具。謹白。けいびゃく。
朝野群載‐二・寛弘九年(1012)六月二五日・北野廟献物願文「匡衡病中右筆。伏地敬白」
[補注]②は「書札作法抄」(一三四二以降)に「敬白の字、在家より出家の方へ書也。又、出家と出家とは申に不及」とあるように、僧侶書簡に用いる書留語であり、一種位相語といえる。これは、仏教儀礼の法会などに宣読される表白文の書留語が書簡に及んだものか。

けい‐びゃく【敬白】

〘名〙 (「けいひゃく」とも)
※高野本平家(13C前)三「八幡平野大原野などへ行啓なるべしと、御立願有けり。仙源法印是を敬白(ケイヒャク)す」

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