文目も分かず(読み)アヤメモワカズ

デジタル大辞泉 「文目も分かず」の意味・読み・例文・類語

文目あやめか◦ず

暗くて物の模様区別がはっきりしないさま。
「―◦ぬ暗の夜なれば、ここを何処としるよしなけれど」〈逍遥当世書生気質
物事分別がつかないさま。
あらはれていとど浅くも見ゆるかな―◦ず泣かれけるの」〈・蛍〉

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精選版 日本国語大辞典 「文目も分かず」の意味・読み・例文・類語

あやめ【文目】 も 分(わ)かず

  1. 物事をはっきり識別できない。物の区別がわからない。〔匠材集(1597)〕
    1. [初出の実例]「燈燭(ともしび)(きえ)善悪(アヤメ)もわかず」(出典読本椿説弓張月(1807‐11)前)
  2. 判断力不足などで、物事を筋道立てて考えられない。分別がつかない。
    1. [初出の実例]「あらはれていとど浅くも見ゆるかなあやめもわかずなかれけるねの」(出典:源氏物語(1001‐14頃)蛍)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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