春蚕(読み)ハルゴ

デジタル大辞泉 「春蚕」の意味・読み・例文・類語

はる‐ご【春蚕】

《「はるこ」とも》4月中旬に孵化ふかした蚕。飼育環境がよいので、夏蚕秋蚕よりも繭の量・質ともにまさる。しゅんさん。 春》

しゅん‐さん【春蚕】

はるご(春蚕)」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「春蚕」の意味・読み・例文・類語

はる‐ご【春蚕】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「はるこ」とも ) 蚕の飼育期による区別で、五月初旬頃飼育する蚕。夏蚕・秋蚕に対していう。その糸は量・質ともに上品とされる。しゅんさん。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「(てう)夏の蚕(かいこ)なり民家には春こ夏こと云ぞ」(出典:玉塵抄(1563)五)
    2. 「春蚕(ハルコ)の済んだ後で」(出典:家(1910‐11)〈島崎藤村〉下)

しゅん‐さん【春蚕】

  1. 〘 名詞 〙 春、クワの開葉に合わせて飼われるカイコ。ふつう四月から五月上旬に掃き立てる。はるご。
    1. [初出の実例]「春蚕葉を食ひ」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)三)
    2. [その他の文献]〔傅玄‐明月篇〕

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普及版 字通 「春蚕」の読み・字形・画数・意味

【春蚕】しゆんさん

はるこ。唐・李商隠無題〕詩 春死に到りて、絲方(まさ)に盡き (らふきよ)して、始めて乾(かわ)く

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