あり‐あかし【有明】
〘名〙 終夜ともしておく灯火。
有明行灯(ありあけあんどん)。ありあけ。ありあけの灯
(ひ)。
※俳諧・猿蓑(1691)五「冬空のあれに成(なり)たる北颪(きたおろし)〈凡兆〉 旅の馳走に有明しをく〈芭蕉〉」
[補注]一説に、有明行灯よりもやや大きいもので、持ち歩きしないで、つっておいたり、置いておいたりするものともいう。
あり‐あ・く【有明】
〘自カ下二〙 (「ありあけ(有明)」の
動詞化) 月がまだ空にありながら夜が明ける。
※俳諧・芭蕉翁古式之俳諧(1685)賦花何俳諧之連歌「枝花をそむくる月の有明て〈才丸〉 ふらここつらん何某(なにがし)が軒〈コ斎〉」
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デジタル大辞泉
「有明」の意味・読み・例文・類語
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有明
ありあけ
熊本県南西部,天草市東部の旧町域。天草諸島の上島北部に位置し,島原湾に臨む。 1956年赤崎村,楠甫村,大浦村,須子村,上津浦村,下津浦村,島子村の7村が合体して有明村となり,1958年町制施行。 2006年本渡市,牛深市,御所浦町,倉岳町,栖本町,新和町,五和町,天草町,河浦町の2市7町と合体して天草市となる。島原湾沿岸では漁業が営まれ,また御幸ヶ浜,四郎ヶ浜などの海水浴場がある。背後の農村地域ではウシ,ブタ,ニワトリを飼育,柑橘類の栽培が盛んで,野菜の露地栽培も行なわれる。正覚寺 (南蛮寺跡) ,キリシタン墓地など史跡が多い。一部は雲仙天草国立公園に属する。
有明
ありあけ
東京都江東区南部,東京湾の埋立て地。隅田川の河口に位置し,東雲運河,有明貯木場を隔てて豊洲埋立て地に対する。木材関係の会社や物流センターのほかフェリーターミナルがある。1987年有明テニスの森公園に開閉式屋根をもつ有明コロシアムが開設された。その後東京湾臨海副都心開発に伴い,1995年には東京臨海新交通「ゆりかもめ」が,1996年には東京臨海高速鉄道が開通して都心と結ばれた。1996年に首都圏最大級の東京国際展示場(東京ビッグサイト)が開業したほか,東京ファッションタウンビル(TFTビル),水の科学館なども立地。
有明
ありあけ
佐賀県中南部,白石町西部の旧町域。有明海に面する。 1955年錦江村,竜王村が合体して有明村が発足。同年南有明村と合体し,1962年町制。 2005年白石町,福富町と合体して白石町となる。米作地帯で,ノリ養殖も行なわれる。中心集落は戸ヶ里。東部は中世以降の干拓地で,前面には国営有明干拓地がある。西部に杵島山に続く白岩山 (341m) がある。
有明
ありあけ
長崎県南東部,島原市北西部の旧町域。島原半島の北東海岸にある。 1955年大三東村と湯江村が合体して有明村となり,1961年町制。 2006年島原市に編入。雲仙岳北側の舞岳から扇状に広がった大地には河川も多く,流域には豊かな畑作地帯が広がる。ジャガイモ,ハクサイ,レタスなど多様な野菜を栽培し,なかでもダイコンとニンジンは特産品として知られる。ほかに畜産とノリの養殖が行なわれる。
有明
ありあけ
手さげあんどんの一種,有明あんどんの略称。江戸時代,寝室の枕もとに置いて,灯心を減らし油を継ぎ添えて,夜明けまでともし続けたあんどん。就寝や書見時に使用するほか,取手をつかんで,夜中に厠などにも,さげていった。構造は,朱塗りや黒塗りなどで塗上げた風雅な小形立方体で,火袋または箱蓋の側板が,三日月形や満月形などに切抜かれていて,灯火を好みの明るさに調節することができた。 (→あんどん )
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