歳入歳出予算(読み)さいにゅうさいしゅつよさん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「歳入歳出予算」の意味・わかりやすい解説

歳入歳出予算
さいにゅうさいしゅつよさん

財政法によると、予算の内容は形式的にみて予算総則歳入歳出予算、継続費、繰越明許費国庫債務負担行為に分けられる。このうち歳入歳出予算が予算の中心となるものであり、甲号予算ともよばれ、普通、予算というときにはこの歳入歳出予算をさしている。

 歳入というのは一会計年度における国のいっさいの収入であり、わが国では歳入予算も国会議決の対象になっているが、その性格は収入見積りにすぎず、国会による議決も見積りとしての承認を意味するのみである。収入というのは「国の各般の需要を充(み)たすための支払の財源となるべき現金の収納」(財政法2条)であり、民間の企業などの用語とは意味が少し異なる点に注意する必要がある。借金から得た現金も収入であり、土地などの財産処分から得た現金も、国の需要を満たすためであれば収入とみなされる。

 歳出予算については、国会の議決・承認した額を上回って支出することは許されないから、足りなくなれば補正予算を組むしかない。歳出というのは一会計年度における支出であるが、「国の各般の需要を充たすための現金の支払」(同条)を支出とよぶから、公債償還とか土地の購入なども支出となる。

 歳入や歳出はすべて予算に編入することが要請されているが、これを総計予算主義といい、収入と支出の両方全額のせることにより、予算の全体の姿を明確にしようとするものである。

[林 正寿]

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