歳寒の松柏(読み)サイカンノショウハク

デジタル大辞泉 「歳寒の松柏」の意味・読み・例文・類語

歳寒さいかん松柏しょうはく

《「論語子罕しかんから。松や柏が厳寒にも葉の緑を保っているところから》節操が堅く、困難にあっても屈しないことのたとえ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「歳寒の松柏」の意味・読み・例文・類語

さいかん【歳寒】 の 松柏(しょうはく)

(「論語‐子罕」の「歳寒然後、知松柏後凋也」による) 人が逆境に置かれても、思想を変えないのをたとえていう。〔劉禹錫‐将赴汝州途出浚下留辞李相公詩〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

故事成語を知る辞典 「歳寒の松柏」の解説

歳寒の松柏

逆境に置かれても、志を変えないことのたとえ。

[使用例] 松は四季を通じていつも緑の色をたたえた常磐ときわで、それが雪中にあってもなお青々としてしぼまず、いわゆる松柏こうちょうの姿を保っている[牧野富太郎*植物記|1943]

[由来] 「論語かん」に出て来る孔子のことば、「歳寒くして、しかる後に松柏の凋むにおくるるを知るなり(季節が寒くなってくると、そのとき初めて、常緑樹がなかなか枯れないことがわかる)」から。困難に耐える人を冬の常緑樹にたとえたこのことばは、古来、志ある多くの人々を励ましてきました。なお、「柏」は、中国では常緑樹の一種を指します。

異形〕歳寒のみさお/松柏の操/松柏こうちょう

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android