デジタル大辞泉
「無患子」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
むくろ‐じ【無患子】
〘名〙 ムクロジ科の落葉高木。本州の中部・南部、四国、九州の山地に生える。高さ一五メートル以上になる。葉は羽状複葉で四~八対の小葉からなり、各小葉は
披針形で長さ七~一六センチメートル。初夏、淡緑色の小さな五弁花を円錐状につける。果実は径約二センチメートルの扁球形で黄褐色に熟し、内部に黒い種子が一個ある。果皮にサポニンを含み、石鹸
(せっけん)の代用にされた。種子を羽根つきの羽根の球に使う。
和名は、古く、
モクゲンジの漢名木欒子がこの木にあてられていたことによる。漢名、無患子・木槵樹。つぶ。《季・秋》
※料理物語(1643)一七「餠米六分のうる米四分の粉を水にてやはらかにこね、むくろじほどに丸」
[補注]「和漢三才図会‐八三」には「木欒子
(ムクロジ) 欒華 和名無久礼
之 俗云無久呂之」ともあり、ムクロジと、モクゲンジの
異名であるムクレニジを混同していることがわかる。
むくろん‐じ【無患子】
〘名〙 「むくろじ(無患子)」の変化した語。
※
黄表紙・通風伊勢物語(1782)「
近所の
子供が五六人むくろんじを持ち」
むくろう‐じ【無患子】
〘名〙 「むくろじ(無患子)」の変化した語。〔
日葡辞書(1603‐04)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
無患子 (ムクロジ・ツブ;ツブジ;ムクジ;ムクロウジ;ムクロンジ)
無患子 (モクゲンジ)
学名:Koelreuteria paniculata
植物。ムクロジ科の落葉高木
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報