然ばかり(読み)さばかり

精選版 日本国語大辞典 「然ばかり」の意味・読み・例文・類語

さ‐ばかり【然ばかり】

〘副〙 (副詞「さ(然)」に助詞「ばかり」が付いてできたもの)
① 副詞「さ(然)①」を限定的に強調したいい方。あんなに。あれ程に。その程度。そのくらい。
※竹取(9C末‐10C初)「竹取の翁、さばかり語らひつるが、さすがに覚えて眠りをり」
② 副詞「さ(然)②」を強調したいい方。非常に。大へん。あまりにも。
源氏(1001‐14頃)胡蝶「わが身さばかりと、思ひあがり給ふきはの人こそ」
徒然草(1331頃)二三「さばかり寒き夜もすがら、ここかしこに睡り居たるこそをかしけれ」

しか【然】 ばかり

それほど。そんなにまで。
万葉(8C後)四・六三一「うはへなき物かも人は然許(しかばかり)遠き家路をかへさく思へば」

しか‐ばかり【然ばかり】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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