牛毛（読み）ぎゅうもう

精選版 日本国語大辞典

ぎゅう‐もう ギウ‥【牛毛】

〘名〙

① 牛の毛。牛皮から抜きとった毛。綿と混紡して、またはフェルトとして乗馬用の毛布や汽管、水管のおおいなどを作る。おもにシベリア産。

② (牛の毛が多いことから) 数のたくさんあるものをたとえていう。

※本朝文粋（1060頃）三・神仙〈都良香〉「遂使_下人少_二麟角_一、輒比_二之繋_一風、俗多_二牛毛_一、妄喩_中之捕_上レ影」

※十訓抄（1252）一〇「されば学ぶ者は牛毛のごとし。得る者は麟角のごとしともあり」 〔北史‐文苑伝序〕

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【牛毛】ぎゆうもう（ぎうまう）

九牛の一毛。大差の喩え。〔晋書、華伝〕、對(こた)へて曰く、昔許由・、天子の貴きを讓り、市の小人は、錢の利を爭ふ。此の相ひ去ること、何ぞ(た)だに九牛の毛のみならんやと。

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出典　平凡社「普及版 字通」