デジタル大辞泉
「王冠」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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おう‐かんワウクヮン【王冠】
- 〘 名詞 〙
- ① 帝王、君主のかぶる冠。クラウン。〔和蘭字彙(1855‐58)〕
- [初出の実例]「我れヘンリーは此大英国の王冠と御代とを、〈略〉襲ぎ受く」(出典:倫敦塔(1905)〈夏目漱石〉)
- ② ヨーロッパで、栄誉のしるしとして与えられた冠。
- ③ ( 形が①に似ているところから ) ビールびんなどのブリキ製のふた。
- [初出の実例]「一升壜の王冠(ワウクヮン)を本舗に送れば、抽籤の上三千名に内野券をくれる筈なんだが」(出典:浮世酒場(1936)〈獅子文六〉一)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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王冠
おうかん
crown
王侯貴人の身分を象徴する冠,宝冠。一般に貴金属や宝玉で作られているものが多い。ヘアバンドや頭布が源流。西アジアや古代ギリシアでは,ヘアバンド状のディアデマを身に着けることが,王権や神権を象徴するようになり,王侯たちはこれに聖樹の小枝を挿したり,太陽や月を象徴する形のものを金銀で作って着用した。のちに宝玉で装飾するようになっていわゆる宝冠が誕生。したがって西洋の宝冠には樹木冠の形式が多い。東洋の王冠は頭布から出発しているため帽子状の形式が多く,貴金属や宝玉を飾るのが一般的。例外として,古新羅や日本の古墳からも樹木冠が出土している。前 2500年頃のメソポタミア,ウル王墓出土のプアビ女王の王冠 (大英博物館) やエジプト第 17・18王朝のエス・サリーセ出土の鹿形装飾冠 (前 17世紀,メトロポリタン美術館) ,ギリシアのメロス出土のディアデマ (前3~2世紀,大英博物館) は古代の王冠の代表作。中世では,サン・ルイの王冠 (1260頃,ルーブル美術館) ,アンリ2世の王冠 (80頃,ミュンヘン,レジデンツ博物館) ,近世,現代では,140.5カラットのリージェント・ダイヤモンドのついたルイ 15世の王冠 (ルーブル美術館) ,317.4カラットのカリナン・ダイヤやブラック・プリンス・ルビーなどがついたイギリス王室の王冠,エリザベス2世が戴冠した聖エドワードの宝冠,イランのファラ元皇妃の宝冠が有名。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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王冠【おうかん】
王位の表象として戴(いただ)く冠。貴金属と宝石で造られる。古代エジプトに見られ,ビザンティン時代にも用いられて次第に豪華なものになった。現在英国の王家で用いられるのは戴冠式用の聖エドワード王冠と,国事用のインペリアル・ステート王冠の2種である。→礼服(れいふく)
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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王冠
波状のひだを周辺に設けた金属性のガラスびん蓋で,びん内部にあたる内側にコルクなど種々の素材を張りつける.びん入りのビールのキャップなどにみられる.
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
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おうかん【王冠】
飲料などの瓶の口にかぶせて密閉するのに用いる金属製の栓。
出典 講談社食器・調理器具がわかる辞典について 情報
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出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の王冠の言及
【冠】より
… なお冠地は奈良朝以来,五位以上は羅,以下は縵(きぬ)製であったが,羅は後に紋織の綾の有文の冠となり,これに対して無文の冠は重服のときや,六位以下の者の冠となった。[礼服(らいふく)]【日野西 資孝】
【ヨーロッパの王冠】
国王,聖職者,軍人などが冠をかむる風習は古くからみられ,とくに王冠は古代エジプトで精巧なものが用いられていた。近代の王位を示す王冠の起源はギリシア,ローマの花や葉で編んだ冠でなく,東洋から伝わった絹または亜麻布に豊富な刺繡をしたバンドで,ヨーロッパではアレクサンドロス大王がペルシア王の用いていたのを採用したのがはじめであった。…
【清涼飲料】より
…しかし,近代的なそれは18世紀の化学者プリストリーによる炭酸ガスの発見,天然炭酸水の研究(1772)に始まると考えられよう。その後イギリスのハイラムコッドのラムネ瓶の発明(1843),アメリカのウィリアム・ペインターによる王冠の発明(1892)が契機となり,一方,製瓶工業,機械工業の発達に支えられ,清涼[飲料工業]は今日に見られるような隆盛を迎えるようになった。最近の清涼飲料に用いられる容器はガラス瓶のほか,缶,プラスチック容器(ペットボトル),紙容器などが多くなった。…
【ハムダーニー】より
…晩年政争に巻き込まれサヌアで獄死した。代表的著作に地理書《アラビア半島の特徴》および《王冠Iklīl》がある。とくに後者はアラブ史上北アラブに比し文献の少ない南アラブ部族の歴史,系図,地誌,文学を知るうえで欠くことのできない百科全書的著作で,もと全10巻に及ぶ大著であったが,うち4巻のみ残存し,このうちイエメンの城砦を記した第8巻が著名である。…
※「王冠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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