デジタル大辞泉
「琥珀」の意味・読み・例文・類語
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こ‐はく【琥珀】
〘名〙
① 地質時代の樹脂類が
地中に埋没して石化したもの。おおむね黄色を帯び、透明または半透明。脂肪性のつやがある。摩擦すると
静電気を起こしやすく、物を吸いつける
性質をもつ。
装飾、
香料、
利尿剤、電気絶縁材などの材料として用いる。また、
仏教では
七宝の一つに数える。あかだま。くはく。
※大安寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平二〇年(748)六月一七日「合誦数弐拾玖貫 五貫水精〈略〉二貫琥珀 一貫水精琥珀交並仏物」 〔李白‐客中行〕
く‐はく【琥珀】
※十巻本和名抄(934頃)三「琥珀 兼名苑云琥珀〈虎伯二音 俗音久波久〉」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「琥珀」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
琥珀
黄色,橙色の化石樹脂で,透明または半透明で針葉樹によって形成される[Tomkeieff : 1954].アグスタイン(agstein),エレクトロン(electron), グレサム(glessum), リンクリウム(lyncurium), 山猫石(lynx stone)などは同義.アラビア語でanbarは竜涎香(りゅうぜんこう)のことらしい.琥珀には無色透明なものもあり,しばしば昆虫や他の生物体を含んでいる.石炭層中の沖積土(alluvial soil), 海岸中(特にバルト海沿岸)に多く産する[隅田 : 2002].Bernsteinは琥珀(amber)のドイツ語[Tomkeieff : 1954].
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
琥珀
こはく
amber
C40H64O4 。マツ類の樹脂の化石。非晶質,樹脂光沢,透明ないし半透明,黄または褐赤色。比重 1.04~1.10,硬度2~3。約 150℃で軟化し,250~300℃で溶ける。摩擦すると帯電し微粉を吸着する。古くから飾石として用いられている。透明度が高く,琥珀中に虫の化石などが封じ込まれたものは特に珍重される。パイプなどの工芸品になるものは,軟化点付近で圧力をかけて,琥珀の破片を融合させたものが多い。バルト海沿岸地方,シチリア島,ルーマニアなどが主産地。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
琥珀
セーラー万年筆株式会社の万年筆の商品名。岩手県久慈市にある久慈琥珀株式会社と共同開発。本体に天然琥珀を使用。
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