病識(読み)ビョウシキ(その他表記)insight into disease

デジタル大辞泉 「病識」の意味・読み・例文・類語

びょう‐しき〔ビヤウ‐〕【病識】

自分病気であるという自覚統合失調症では欠如し、その出現緩解指標とされる。

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精選版 日本国語大辞典 「病識」の意味・読み・例文・類語

びょう‐しきビャウ‥【病識】

  1. 〘 名詞 〙 自分が病気であるということの認識
    1. [初出の実例]「自分の病気について、非常に鋭い病識をもってゐた」(出典:近代絵画(1954‐58)〈小林秀雄〉ゴッホ)

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改訂新版 世界大百科事典 「病識」の意味・わかりやすい解説

病識 (びょうしき)
insight into disease

自己の病気ないし障害について正しく認識でき,適切な態度がとれること。個々症状,病気の性質,重さ,その全体などについて正しく判断できなければならないが,その程度はさまざまであり,漠然と病気と感じているにすぎない〈病感〉にとどまる場合もある。精神病ではしばしばこの病識が十分でなかったり,欠如したりする。
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家庭医学館 「病識」の解説

びょうしき【病識】

 自分が病気であるという自覚を病識といいます。統合失調症の患者さんは、自分は病気ではない、妄想(もうそう)も本当のことである、幻聴(げんちょう)も本当に聞こえてくる、などといいますから、「病識がない」とされています。
 病識がないために、受診をいやがったり、途中治療を中断してしまうことがあります。統合失調症の場合、完全な病識をもたせることはむずかしいのですが、薬の服用や病気についての説明をくり返し行なうことで、少しずつ治療が必要なことをわかってもらうようにしています。

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