磊落(読み)らいらく

精選版 日本国語大辞典 「磊落」の意味・読み・例文・類語

らい‐らく【磊落・落】

〘形動ナリ・タリ〙
① 山などのけわしく高いさま。
佳人之奇遇(1885‐97)〈東海散士〉五「落崎嶇車馬をして通す可からざらしむ」 〔郭璞‐江賦〕
② 心が広く、性質がさっぱりしているさま。快活で、細かなことにこだわらないさま。
※宝覚真空禅師録(1346)乾・立地・常楽寺忍公禅閤年忌香「禀山川之秀気、生磊落之天資
※若い人(1933‐37)〈石坂洋次郎〉上「学長であるミス・ケートの磊落な気象」 〔文心雕龍‐時序〕
果実や石などが多くあるさま。
日本風景論(1894)〈志賀重昂〉二「火山岩磊落、潮水に浸して半ば露れ、カラスバト鳥其上に停まる」 〔潘岳‐閑居賦〕

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デジタル大辞泉 「磊落」の意味・読み・例文・類語

らい‐らく【×磊落】

[名・形動]度量が広く、小事にこだわらないこと。また、そのさま。「磊落な性格」「豪放磊落
[類語]開豁闊達大胆不敵豪胆放胆豪放剛直不屈剛毅剛健堅固確固強固強靭タフ不退転不撓ふとう不屈堅忍不抜大胆不敵豪快肝が据わる肝っ玉が据わる・腹が据わる度胸が据わる・有望有為末頼もしい頼もしい心強い心丈夫気丈夫頼り甲斐安心大船に乗ったよう鬼に金棒広い寛闊かんかつ寛大寛容寛弘かんこう広量大様おおよう大らかおっとりさりげない何気ないそれとなくそれとなしに何心ない遠回し気軽い何とはなし鷹揚おうよう太っ腹雅量大量悠揚悠然泰然泰然自若綽然しゃくぜん自若悠悠浩然堂堂正正堂堂毅然

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普及版 字通 「磊落」の読み・字形・画数・意味

【磊落】らいらく

石の多く大きいさま。また、度量の大きいことをいう。唐・張説〔唐の故(もと)の広州都督(けん)公碑の銘〕積慶潛演(せんえん)、俊乂(しゆんがい)挺生標格(へうかく)磊、氣志なり。

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