(読み)ヒエ

デジタル大辞泉 「稗」の意味・読み・例文・類語

ひえ【×稗/×穇】

イネ科一年草。高さ1~2メートルに達し、葉は細長くイネに似る。夏、円柱状の穂をつけ、小さい実を結ぶ。実を食用や鳥の飼料などにする。日本には縄文時代中国から伝来したといわれ、救荒作物として栽培 秋》
[類語]あわきびコーリャン蜀黍もろこし

はい【稗】[漢字項目]

[音]ハイ(漢) [訓]ひえ
小さい。こまごました。「稗官稗史

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精選版 日本国語大辞典 「稗」の意味・読み・例文・類語

ひえ【稗・&JISF741;子】

  1. 〘 名詞 〙
  2. イネ科の一年草。アジア原産で、古くから各地で栽培され、日本へは縄文時代に渡来し、山間部ややせ地では主食として、平野部では主に救荒作物として栽培されたが、現在ではあまりみられない。高さ約一メートル。葉はイネに似て細長い。夏から秋にかけ、枝頂に長さ一〇~二〇センチメートルの円錐形の花穂をつける。小穂は二花よりなり、一花が紫黒色に熟す。種子を食用、または稈・葉とともに飼料に用いる。漢名、稗。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「薭五斛 直稲伍拾束 束別一斗」(出典:正倉院文書‐天平六年(734)尾張国正税帳)
  3. ( その形状がの実に似ていることから ) 面皰(にきび)。ふきでもの。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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動植物名よみかた辞典 普及版 「稗」の解説

稗 (ヒエ)

学名Echinochloa utilis
植物。イネ科の一年草

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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