普及版 字通 「積(漢字)」の読み・字形・画数・意味
積
常用漢字 16画
[字訓] つむ・かさねる・たくわえ
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は責(せき)。責の初文は。朿(せき)は神聖の表示、貝は賦徴。支配地より徴収するものを積という。〔説文〕七上に「聚むるなり」とあり、〔詩、周頌、載(さいさん)〕に「實てる積り び(し)」とは、積聚した農作物をいう。金文の〔兮甲盤(けいこうばん)〕に「四方の(責)」という語があり、その項目として(はく)(帛)・・進人・貯をあげている。は織物、(積)は農作物、進人はいわゆる生口(家内奴隷)、貯は物産の類をいう。はのちの績にあたるもので、績は積に対していう語であろう。租徴を完納させることを成績という。その支配地を迹()、その成果を治迹という。
[訓義]
1. つむ、つもる、かさねる、あつめる。もと貢賦として収めることをいう。
2. とどこおる、ひさしい、ふるい。
3. たくわえ、あまり、もうけ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕積 ツム・ツモル・アツム・マモル・オク・イナタハリ・タクハフ・タカシ・ムナシ・イナヅカ・ヒサシ・イナツミ
[語系]
積tziek、績tzyekは声義近く、賦徴として収める農作物を積といい、織物を績という。古くは(責)といった。責声の字にその声義を承けるものが多い。
[熟語]
積痾▶・積愛▶・積悪▶・積案▶・積委▶・積威▶・積陰▶・積雨▶・積鬱▶・積雲▶・積怨▶・積遠▶・積愆▶・積▶・積殃▶・積恩▶・積塊▶・積学▶・積壑▶・積黠▶・積貫▶・積慣▶・積毀▶・積気▶・積偽▶・積久▶・積極▶・積愚▶・積勲▶・積慶▶・積結▶・積月▶・積欠▶・積功▶・積穀▶・積恨▶・積歳▶・積載▶・積財▶・積散▶・積算▶・積志▶・積識▶・積日▶・積聚▶・積習▶・積集▶・積愁▶・積甃▶・積襲▶・積重▶・積潤▶・積薪▶・積浸▶・積塵▶・積翠▶・積衰▶・積瘁▶・積勢▶・積精▶・積雪▶・積善▶・積漸▶・積膳▶・積素▶・積倉▶・積想▶・積蔵▶・積粟▶・積賊▶・積滞▶・積代▶・積恥▶・積蓄▶・積帙▶・積貯▶・積▶・積漲▶・積蠹▶・積土▶・積弩▶・積怒▶・積徳▶・積毒▶・積年▶・積念▶・積伐▶・積微▶・積靡▶・積氷▶・積病▶・積富▶・積物▶・積忿▶・積憤▶・積敝▶・積弊▶・積霧▶・積夜▶・積▶・積憂▶・積余▶・積壅▶・積流▶・積慮▶・積糧▶・積淋▶・積累▶・積礫▶・積烈▶・積斂▶・積潦▶
[下接語]
安積・委積・殷積・鬱積・盈積・怨積・貨積・疳積・久積・居積・厚積・香積・穀積・柴積・歳積・山積・散積・私積・実積・集積・充積・重積・銭積・素積・蔵積・多積・体積・堆積・滞積・地積・蓄積・沖積・著積・貯積・積・沈積・陳積・塡積・道積・徳積・年積・憤積・豊積・面積・野積・積・余積・容積・壅積・累積・斂積・露積・猥積
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報