普及版 字通 「美(漢字)」の読み・字形・画数・意味
美
常用漢字 9画
[字訓] うつくしい・よい・ほめる
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 象形
羊の全形。下部の大は、羊が子を生むときのさまを(たつ)というときの大と同じく、羊の後脚を含む下体の形。〔説文〕四上に「甘きなり」と訓し、「羊大に從ふ。羊は六畜に在りて、として膳に給すものなり。美は善と同なり」とあり、羊肉の甘美なる意とするが、美とは犠牲としての羊牲をほめる語である。善は羊神判における勝利者を善しとする意。義は犠牲としての羊の完美なるものをいう。これらはすべて神事に関していうものであり、美も日常食膳のことをいうものではない。
[訓義]
1. うつくしい、すぐれる、めでたい。
2. よい、よみする、ほめる。
3. みちる、さかん、ただしい。
4. たのしむ、よろこぶ、さいわい。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕美 ウルハシ・ヨシ・ホム・アマシ・コトモナシ・アザヤカナリ・カホヨシ・ムマシ 〔立〕美 アサヤクアマシ・ヨシ・ホム・ウマシ 〔字鏡集〕美 コトモナシ・カホヨシ・アマシ・ウルハシ・ヨシ・ホム・ウマシ
[声系]
〔説文〕十二下に美声として(び)を収める。「色好きなり」と訓し、美を人にも及ぼしていう形声の字である。
[語系]
美・mieiは同声。媚miutは声近く、媚蠱(びこ)をなすもの。また(微)miui、meanも同系の語。は媚女を殴(う)ち、敵の呪力を微(な)くする意で、またほのかなものをいう。(まん)にも美しい意がある。
[熟語]
美悪▶・美衣▶・美意▶・美▶・美▶・美園▶・美音▶・美稼▶・美化▶・美価▶・美果▶・美花▶・美観▶・美顔▶・美姫▶・美気▶・美妓▶・美儀▶・美挙▶・美境▶・美響▶・美玉▶・美芹▶・美金▶・美錦▶・美景▶・美形▶・美眷▶・美言▶・美彦▶・美厚▶・美功▶・美好▶・美行▶・美穀▶・美才▶・美材▶・美策▶・美志▶・美刺▶・美諡▶・美士▶・美仕▶・美髭▶・美辞▶・美事▶・美質▶・美酒▶・美須▶・美珠▶・美趣▶・美授▶・美書▶・美祥▶・美称▶・美蹤▶・美食▶・美色▶・美飾▶・美人▶・美睡▶・美政▶・美盛▶・美声▶・美績▶・美泉▶・美遷▶・美贍▶・美饌▶・美▶・美善▶・美膳▶・美▶・美俗▶・美族▶・美態▶・美沢▶・美▶・美談▶・美地▶・美竹▶・美秩▶・美徴▶・美調▶・美聴▶・美田▶・美徳▶・美髪▶・美飯▶・美範▶・美▶・美富▶・美服▶・美物▶・美芳▶・美宝▶・美報▶・美貌▶・美曼▶・美満▶・美味▶・美名▶・美目▶・美誉▶・美容▶・美利▶・美麗▶・美禄▶・美論▶・美話▶
[下接語]
渥美・逸美・美・艶美・華美・雅美・甘美・紀美・綺美・虚美・具美・功美・好美・済美・賛美・四美・至美・咨美・美・修美・衆美・集美・醜美・淑美・純美・潤美・醇美・称美・頌美・賞美・審美・尽美・粋美・清美・精美・美・絶美・鮮美・善美・双美・壮美・耽美・嘆美・徳美・内美・肥美・豊美・褒美・幽美・優美
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報