老上単于(読み)ろうじょうぜんう(英語表記)Lao-shang Chan-yu; Lao-shang Ch`an-yü

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「老上単于」の意味・わかりやすい解説

老上単于
ろうじょうぜんう
Lao-shang Chan-yu; Lao-shang Ch`an-yü

[生]?
[没]前161
匈奴第3代の単于 (在位前 174~161) 。冒頓単于 (ぼくとつぜんう) の子。名は稽粥 (けいいく。匈奴語で第2の意という) 。即位後,漢の宗室の女をめとり,漢から降伏してきた中行説 (ちゅうこうえつ) を顧問とした。中行説は匈奴の勢力伸長に努力し,文書作成,国家財政制度を整えさせた。老上単于は月氏を攻めて伊犂 (イリ) 地方に退去させ,殺した月氏王の頭蓋骨を飲器とする打撃を与えた。また前 166年漢地深く攻撃し,以来連年侵入。漢の文帝は従来の条約のほかに匈奴への歳賜贈与などを内容とする新和議を結び (前 162) ,匈奴をなだめなければならなかった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android