語寄(読み)かたりよらし

精選版 日本国語大辞典 「語寄」の意味・読み・例文・類語

かたりよらし【語寄】

連語〙 (動詞「かたりよる(語寄)」に助動詞「らし」の付いた「かたりよるらし」の変化した語か) (人々が)寄り集まって語っているらしいの意か。一説に、言い寄るらしいの意。
万葉(8C後)一四・三四四六「妹なろが使ふ川津のささら荻あしと人言加多里与良斯(カタリヨラシ)も」
[補注]「よらし」は「良らし」で、夫婦仲がよいとする説、評判がよいとする説、「かたりよらまし」の変化したもので、言い寄りたいの意とする説などがある。

かたらい‐よ・る かたらひ‥【語寄】

〘自ラ四〙 語らって、相手に近づいて行く。また、相手と親しくなる。言い寄る。
源氏(1001‐14頃)総角「この君の御供なる人の、いつしかと、ここなる若き人をかたらひよりたるなりけり」

かたらい‐よ・す かたらひ‥【語寄】

〘他サ下二〙 相手を説きつけて、仲間に引き入れる。
※栄花(1028‐92頃)初花「男にまれ、何の宮、かの御方よりとて、こともようかたらひよせては」

かたり‐よ・る【語寄】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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