転合(読み)テンゴウ

デジタル大辞泉 「転合」の意味・読み・例文・類語

てんごう〔てんがう〕

[名・形動]ふざけること。また、そのさま。いたずら冗談。「てんごうを言う」
「―な手形を書き、無筆母御なだめしが」〈浄・冥途の飛脚
[補説]語源未詳。「癲狂てんごう」からともいい、「転合」「転業」などの当て字を使うことがある。歴史的仮名遣いは不確実。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「転合」の意味・読み・例文・類語

ころび‐あ・う ‥あふ【転合】

〘自ハ四〙
① ころがり合ってぶつかる。いっしょにころぶ。
平家(13C前)五「死人のしゃれかうべどもが、いくらといふかずもしらず庭にみちみちて、うへになりしたになり、ころびあひころびのき」
男女がひそかに、または親などの承認なしに肉体的関係を結び、仲人なしで夫婦になる。くっつきあう。
俳諧・大坂独吟集(1675)下「衣きぬ山の帯のいはひに〈略〉昨日かもころびあいしか朝ぼらけ〈未学〉」

ころび‐あい ‥あひ【転合】

〘名〙 男女がひそかに、または親などの承認なしに肉体的関係を結び、仲人なしで夫婦となること。また、その夫婦。くっつきあい。
※俳諧・正章千句(1648)一「ててれふたので涼む尾籠さ 気づかひも夏山住のころびあひ」
談義本・華鳥百談(1748)序「洗濯屋の娘、転合(コロビアヒ)の夫婦(めうと)中で」

まろび‐あ・う ‥あふ【転合】

〘自ハ四〙 互いにころがる。ころがって寄りあう。特に男女が共寝することをいう。
※催馬楽(7C後‐8C)総角「あげまきや とうとう 尋(ひろ)ばかりや とうとう 離(さか)りて 寝たれども 万呂比安比(マロビアヒ)けり とうとう か寄り逢ひけり とうとう」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android