(読み)シン

デジタル大辞泉 「辛」の意味・読み・例文・類語

しん【辛】[漢字項目]

常用漢字] [音]シン(呉)(漢) [訓]からい つらい かのと
シン
味がからい。「香辛料
身をつきさすくらいに厳しい。つらく苦しい。「辛苦辛酸辛抱辛辣しんらつ苦辛
かろうじて。やっと。「辛勝
十干の第八。かのと。「辛亥しんがい辛酉しんゆう
〈から〉「辛口甘辛塩辛
難読辛夷こぶし唐辛子とうがらし

か‐の‐と【辛】

《「かね」の意》十干の8番目。しん

しん【辛】

十干の第八。かのと。
からみ。からい味。

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精選版 日本国語大辞典 「辛」の意味・読み・例文・類語

か‐の‐と【辛】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「金(かね)の弟(おと)」の意 ) 十干の第八番目。五行説(ごぎょうせつ)によって、庚、辛に五行の金を配したもの。
    1. [初出の実例]「かのと 人つまにわがのとふたつ思ふにはなれにし袖ぞあはれなりける」(出典:曾丹集(11C初か))
    2. 「辛(カノト)(みつへ)(みつと)すぎて甲(きのへの)日に始むる程にぞ」(出典:土井本周易抄(1477)二)

からく【辛】

  1. 〘 副詞 〙 ( 形容詞「からい」の連用形から )
  2. (苦しくつらいほど)一心に。必死に。
    1. [初出の実例]「多奈川といふところをわたる。からくいそぎて、和泉の灘といふところにいたりぬ」(出典:土左日記(935頃)承平五年一月三〇日)
  3. ( 苦しくつらい思いをして不可能に思われたことが成立する意から ) やっとのことで。ようやく。
    1. [初出の実例]「ふなぎみのからくひねりいだして、よしとおもへることを」(出典:土左日記(935頃)承平五年二月一日)

しん【辛】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 十干の第八位。五行に配当すると金にあたり、また陰数であるところから、日本ではかのと(金弟)と称する。〔白虎通‐五行〕
  3. からいこと。からさ。
    1. [初出の実例]「辛醎苦甘みな苦なり」(出典:十善法語(1775)八)
  4. つらく苦しいこと。心が痛みうずくこと。つらさ。苦しさ。

つらま&GIE599;し【辛】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙 つらく思われる。耐えがたい。
    1. [初出の実例]「いやましき客人にていとどつらましく」(出典:洒落本・二筋道後篇廓の癖(1799)二)

から【辛・苛・鹹】

  1. 〘 造語要素 〙 ( 形容詞「からい(辛)」の語幹 ) からいの意を表わす。「からしお」「からさけ」

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占い用語集 「辛」の解説

十干の一つ。五行の金行のうち、陰の金をあらわす。自然界では、加工された金属製品、砂金珠玉に例えられる。洗練されて華やかな性質がある。

十干の一つ。五行の金行のうち、陰の金をあらわす。自然界では、加工された金属製品、砂金・珠玉に例えられる。洗練された華やかな性質がある。

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