鯨村(読み)くじらむら

日本歴史地名大系 「鯨村」の解説

鯨村
くじらむら

[現在地名]千代川村鯨

大園木おおぞのき村南の農業集落。古くは東方の小貝こかい川堤防付近に集落があったといわれ、戦国期に成立したと推定される覚(宗任神社蔵)に「くちらの村 四十貫文 御年貢銭 斗物 八拾俵」がみえる。現在地には中廓なかぐるわ防廓ぼんぐるわ房廓ぼうぐるわの小字が残り、築地・濠跡とみられるものもあるところから城郭地であったと考えられているが、移転時期は未詳。「江連用水誌」によると反別四九町九反六畝一四歩。「各村旧高簿」では旗本松平権之助の知行地

「東国闘戦見聞私記」によれば多賀谷政経の重臣白井全洞は、本拠高道祖たかさい(現下妻市)を子縫殿介に譲り、当村に居住しているので、中廓・防廓はその跡と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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