鹿を逐う者は山を見ず(読み)シカヲオウモノハヤマヲミズ

デジタル大辞泉 「鹿を逐う者は山を見ず」の意味・読み・例文・類語

鹿しかものやま

《「淮南子えなんじ」説林訓の「獣を逐う者は、目に太山を見ず」から》利益を得ることに熱中している者は、他の事は顧みなくなるのたとえ。鹿を逐う猟師は山を見ず。

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故事成語を知る辞典 「鹿を逐う者は山を見ず」の解説

鹿を逐う者は山を見ず

一つの対象を追求するあまり、他をかえりみるゆとりがないことのたとえ。

[使用例] 鹿を逐うの猟師山を見ずとのげん至言なるかな。知識あるもの、知識に捉われてめいこんを覆うこと慨嘆に堪えざる次第である[平沼騏一郎*平沼騏一郎回顧録|1925]

[由来] 「淮南子―説林訓」の一節に、「獣を逐う者はたいざんを見ず(動物を捕まえようとしている人には、大きな山全体は目に入らない)」とあります。これが、「中原に鹿を逐うと混同されて、「鹿を逐う者は山を見ず」の形になったものと思われます。

〔異形〕鹿を逐う猟師は山を見ず。

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