暴力団やその関係企業、総会屋などの総称で、暴力や不当な要求などによって経済的利益を追求する組織や個人を表す。1997年に利益供与事件が発覚した旧第一勧業銀行のトップが総会屋との断ち切れない関係を「呪縛」と表現し、問題の根深さが浮き彫りになった。近年は一般の企業などを装って反社会的な活動の実態を隠すケースも多い。取引解消に向けた交渉で従業員の身に危険が及ぶ恐れもあるため、金融業界の重い課題となっている。
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出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
暴力や威力、あるいは詐欺的な手法を駆使し、不当な要求行為により、経済的利益を追求する集団や個人の総称。該当する組織や個人は、暴力団とその団員、および準構成員、暴力団員やその関係者が関与、協力する暴力団関係企業、総会屋、社会運動や政治活動を装って不当な行為をする社会運動等標榜(ひょうぼう)ゴロ(ごろつきの意)、暴力団とのつながりを背景にその威力を用いるなど、不正行為の中核に存在する特殊知能暴力集団などである。近年の暴力団は、活動の実態を隠蔽(いんぺい)し、表向きは企業や社会運動団体などを装いながら、資金獲得のための不当な活動や、巧妙な証券・不動産取引などを行うようになっており、このような総称でよばれるようになった。
一般の企業では、相手が暴力団などとは知らずに経済取引が行われてしまっているという問題が以前から起きており、法務省は反社会的勢力による被害を防止するための指針を示し、啓発活動を行ってきた。しかし、2013年(平成25)9月、みずほ銀行が暴力団組員と知りながら融資を行い、これらの取引を長期間にわたって放置していたとして、金融庁は業務改善命令を出した。金融庁は反社会的勢力への監視体制を強める必要があると判断し、反社会的勢力やマネー・ロンダリングなどに詳しい検査官を配置した専門チームや、警察庁などの関係機関や各国当局との連携を強化するために、情報収集を行うインテリジェンスチームを庁内に新設する。
[編集部]
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