痛し痒し(読み)イタシカユシ

デジタル大辞泉 「痛し痒し」の意味・読み・例文・類語

いたかゆ

《かけば痛いし、かかないとかゆい意から》二つ方法のどちらをとってもぐあいが悪く、どうしたらよいか迷う。また、ぐあいのよい面もあれば悪い面もあって、困る。
[類語]一長一短長短一利一害善し悪し

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ことわざを知る辞典 「痛し痒し」の解説

痛し痒し

かけば痛く、かかなければかゆい。二つの選択肢があって、その一方を立てれば他方に支障が出て、いずれにしても具合が悪くなること。利害得失が入り混じって判断しかねること。

[使用例] 岩波文庫古事記が出ていて、岩波さんに言わすと、あれは実は改版したいのだそうだ。あまりよくないと出版者良心から思っているのだそうだが、どういうわけか近頃はあれが出て、刷っても刷っても売り切れるので、と微妙な痛し痒しを経験しているらしい様子であるとも聞いた[宮本百合子*文学上の復古的提唱に対して|1937]

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