世界大百科事典(旧版)内の《アガメムノン》の言及
【アイスキュロス】より
…その地の王ペラスゴスPelasgosは娘たちを守って追手と戦うか,あるいは娘たちを引き渡して神々の怒りと災いを招くか重大な選択に悩んだ末,民会に諮ってその保護を決断する。〈オレステイア〉(前458)は《アガメムノン》《供養する女たち》《慈みの女神たち》の3編が完全に残っている唯一の三部作である。内容については別項〈オレステイア三部作〉を参照されたい。…
【オレステイア三部作】より
…ギリシアの悲劇詩人アイスキュロスの晩年の作品(前458)で,《アガメムノン》《供養する女たち》《慈みの女神たち》の3編が完全に残っている唯一の三部作。作者は三部作という構成によって,数世代にわたり神と人とがかかわり合う壮大な悲劇の舞台を作り出した。…
【ローマ演劇】より
…ローマの悲劇でわれわれが今日読むことができるのは,ネロ帝治政下のセネカの作品だけである。彼の残した9編の悲劇はすべて〈クレピダタ劇〉で,《アガメムノンAgamemnon》《ファエドラPhaedra》《メデアMedea》などが有名である。現存する唯一の〈プラエテクスタ劇〉である《オクタウィアOctavia》はセネカ作と伝えられるが,偽作であることがほぼ確実な作品である。…
※「《アガメムノン》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」