《カムチャツカ誌》(読み)かむちゃっかし

世界大百科事典(旧版)内の《カムチャツカ誌》の言及

【カムチャツカ半島】より

…州都には科学アカデミーの火山学研究所がある。半島における本格的な学術調査は,18世紀前半,ピョートル大帝の命によるカムチャツカ大探検(隊長V.J.ベーリング)が最初で,当時のこの地の状況はクラシェニンニコフの《カムチャツカ誌》(1756)に詳しい。以降この地はロシアの手で開発されたが,1860年からはアメリカ合衆国の毛皮会社も入り,1905年以降は第2次大戦まで日本が沿岸漁業権を得,サケ・マス漁区,カニ漁区を経営した。…

【クラシェニンニコフ】より

…モスクワのスラブ・ギリシア・ラテン学院,ついでペテルブルグ大学で学び,1733‐43年ベーリングを長とする第2次カムチャツカ探検隊に加わった。1733‐36年のシベリア調査では,ドイツ出身の学者グメリンJ.Gmelin,ミュラーG.Müllerに師事,37‐41年には単独でカムチャツカ半島の自然と住民を調査し,その成果とドイツ出身の博物学者シュテラーの調査資料を合わせて《カムチャツカ誌Opisanie zemli Kamchatki》(1755)を著した。本書はカムチャツカの地理,およびイテリメン族の習俗・言語に関する最初の報告書として知られ,その内容の一部は,オランダ語訳を通じて,江戸時代の蘭学者前野良沢によって《柬察加志》(1790。…

※「《カムチャツカ誌》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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