アバダーナ(読み)あばだーな

世界大百科事典(旧版)内のアバダーナの言及

【アジャンター】より

…そして彩色をほどこしたあと輪郭線にそって隈取りをつけハイライトの部分には明るい白色を用いて,肉体の丸味と微妙な凹凸を表現している。主題は,仏や菩薩などの尊像画と本生譚(ジャータカ),仏伝,譬喩説話(アバダーナ)などの説話画とに大別することができ,説話画が圧倒的に多い。また天井には動植物を主とした装飾文様が描かれている。…

【説話文学】より

…しかし《千夜一夜物語》や《デカメロン》などにみられる,いわゆる枠(わく)物語の中に多数の説話を包含する形式は,インドを起源とするといわれる。仏教の説話文学として有名な〈ジャータカ(本生譚)〉や〈アバダーナ(譬喩譚)〉は,当時の民間説話を仏教化したもので,同じ内容をもつ説話はバラモン教系統の説話集にも多く見いだされる。 サンスクリットの説話集《パンチャタントラ》は,東西説話文学交流の上から最も重要な作品で,原本は散逸して作者,年代ともに不明であるが,多数の支本を生じ,多くの異本が伝わっている。…

【仏伝図】より

…中国では本行経変(ほんぎようきようへん)ともいう。釈迦の前生の物語の絵画化である本生図,仏弟子や敬虔な信者の過去および現在の物語に取材する譬喩(ひゆ)物語(アバダーナavadāna)図,大乗仏教経典の内容を図示した変相図(大乗経変)とともに,仏教説話図を構成する。インドでストゥーパを荘厳(しようごん)するために欄楯(らんじゆん)や門に本生図とともに表現したことにはじまり,バールフットやサーンチー第1塔のそれが最初期の代表作である。…

※「アバダーナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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