カット割り(読み)かっとわり

世界大百科事典(旧版)内のカット割りの言及

【シナリオ】より

…トーキーの時代を迎えると,サイレント映画の字幕に代わる台詞(dialogue)の問題が生じ,劇作家や小説家が映画のシナリオに参加するようになり,シナリオの重要性が改めて強調されたが,そのために,いきおいせりふが多くなって,サイレント時代に完成された純粋に視覚的な映画演出の基盤がくずれ,映像よりもことばに頼る傾向が強くなり,〈映画芸術〉の発達を遅らせる結果になったことも事実である。 シナリオの作業過程としては,脚本家あるいはシナリオライターscreenwriterによって,まずざっとあら筋が書かれた〈synopsis〉(シノプシスあるいは梗概(こうがい))があり,次いで〈treatment〉(本書き)があり(日本映画のシナリオは,ふつう,物語の展開や人物間の関係をせりふとともにシーンごとにまとめた〈箱書き〉の形式で書かれる),それから監督が演出プランに基づいてカット割りを行ってカットごとの撮影,照明,演技者の出入りまでを細かく規定した〈shooting script〉(撮影台本あるいはコンテ=コンティニュイティ)の段階がある。エイゼンシテインやヒッチコックのようにカットごとに〈storyboard〉(絵コンテ)を描く監督もいる。…

※「カット割り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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