カバリ,P.F.(読み)かばり

世界大百科事典(旧版)内のカバリ,P.F.の言及

【イタリア演劇】より


[17~18世紀]
 知識人によって書かれたルネサンス喜劇は,反宗教改革の進行とともに衰退の道をたどり,かわってコメディア・デラルテに代表されるような民衆喜劇が主流を占めるようになった。同時にラウダや宗教劇に始まったオペラ的なものは,A.ポリツィアーノの《オルフェオ》を経て,16世紀には牧歌劇が発展整備され,やがて文学と音楽の関係がいっそう密になって,17世紀にかけてカバリPietro Francesco Cavalli,G.カッチーニC.モンテベルディなどの〈メロドラマ〉(オペラ)を生んだ。イタリア演劇ではこの〈メロドラマ〉が悲劇の役割を果たした。…

【ベネチア楽派】より

… 1600年前後のベネチア楽派の様式は,ドイツの音楽家プレトリウスHieronymus Praetorius(1560‐1629),A.ガブリエリの弟子ハスラーHans Leo Hassler(1564‐1612),シュッツらによってドイツにも広められた。 ベネチア楽派の呼称は,ときに,17世紀のベネチア・オペラの代表的な作曲家たち(カバリFrancesco Cavalli(1602‐76),チェスティAntonio Cesti(1623‐69)ら),18世紀前半のコンチェルトの代表的な作曲家たち(アルビノーニB.マルチェロビバルディら)に対して用いられることもある。カバリやチェスティらは,晩年のモンテベルディのベネチアの劇場におけるオペラを継承しながらも,オペラが宮廷から劇場に場を変えたことに対応して,劇よりも音楽を重んじる方向に傾いて名歌手を表に出すと同時に,機械じかけを行使して人々の目を楽しませる舞台作りなどにも力を入れることになっていった。…

※「カバリ,P.F.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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