世界大百科事典(旧版)内のキープ・カマヨの言及
【結縄】より
…インカにおけるキープは文字に代わる唯一の記録法で,これを使ってインカは自国の人口調査や統計,穀物倉庫の貯蔵量,軍隊の人数,採金の量などあらゆるものを記録し,統計をとって保存していた。キープが読めるのは〈キープ・カマヨ〉と呼ぶ特殊な階層だけであった。この専門家はそれぞれ宗教関係,土木工事関係,軍事関係,経済関係といった分野に分かれていて,それぞれが独自の方法でキープを作成し,それを解読した。…
【結び】より
…これはキープquipuと呼ばれ,紐上の結びの位置による桁の表示,さらに紐の色分けによって物品の内容を表現した。このキープをつかって人口調査や統計,穀物倉庫の貯蔵量,軍隊の数,採金の量などあらゆるものを記録し,統計をとって保存していたが,それを読む〈キープ・カマヨ〉と呼ばれる専門家もいた。結びは計測上でも各方面に利用され,たとえば船舶の速度を表す単位を〈ノットknot〉というが,船から紐を流し一定の時間に繰り出された紐の結び目を数えて船の速さを計測したところから名づけられた。…
※「キープ・カマヨ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」