クレデンツァ(読み)くれでんつぁ

世界大百科事典(旧版)内のクレデンツァの言及

【戸棚】より

…中世前期の戸棚は分厚い板張りに鉄帯を付けたものであったが,15世紀ころ框(かまち)組み構法が採用されてから戸棚は大型化し,リネンホールドlinenfold(襞模様)やトレーサリーなど精巧な彫刻装飾が施されるようになった。16世紀のイタリアでは,貴族の邸館の大広間に置いて高価な食器類を収納・展示するためのクレデンツァcredenzaと称する低い食器戸棚が流行した。これは本来中世期の教会で古くから祭礼用の聖具類を収納する祭器台を世俗の食器戸棚に改良したもので,現代のサイドボードの源流とみることができる。…

【ひつ(櫃)】より

…中世後期になると,社会制度が固まり,人々の生活が落ち着くにつれて,チェストはしだいに大型化し,豪華なトレーサリー(はざま飾り)や襞(ひだ)模様の彫刻で飾られた。さらに上流貴族の生活様式が多様化するに従い,目的に応じて〈チェスト・オブ・ドロワーズchest of drawers〉とよぶ引出し付きの簞笥や高価な食器を収納する〈クレデンツァcredenza〉とよぶ戸棚サイドボードなどに発展した。また,中世の城館では家臣たちが寝台の代りに長いチェストの上に寝る習慣であったので,長い箱型寝台はチェストから発展したものとみられる。…

※「クレデンツァ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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